RCS構法の建築技術性能証明を取得
大型物流倉庫・商業施設などの建築物を対象とし、設計自由度が拡大
コスト低減と工期短縮が可能に
2023.08.24
グループニュース
松村組
株式会社松村組(本社:東京都千代田区、社長:村上修)は、株式会社新井組(本社:兵庫県西宮市、社長:馬場公勝)と共同し、新井組・松村組RCS構法-柱梁接合部をふさぎ板で覆った鉄筋コンクリート柱・鉄骨梁混合構造-の建築技術性能証明を2023年8月7日付で取得しました(建築技術性能証明番号:GBRC性能証明 第23-09号)。
1.背景
大型の物流倉庫・商業施設などの建築物は、一般的に鉄骨(S)造で建てられることが多く、工場製作の期間が必要で、人手不足等の諸事情により長期化する傾向にあります。このため、工事完了や施設の使用開始などが想定より遅れて事業全体の計画に影響を与えるなどの課題がありました。
2.構法の概要
本構法は、柱をRC構造・梁をS構造とし柱梁接合部に充填するコンクリートを、ふさぎ板と呼ばれる鉄板で覆って拘束し、S梁が柱を貫通する梁貫通形式のRCS混合構造とすることにより、製作納期が長い大型鉄骨柱材をなくして、長大スパン建物の着工と完了を早く行える工構法です。
【本構法の特長】
- ① RC柱、S梁で構成し、納期が不利な鉄骨を柱部材に採用しない
- ② 支圧板の機能も有するふさぎ板で柱梁接合部を覆ってコンクリートを拘束するディテール
- ③ S梁がRC柱を貫通する梁貫通形式
- ④ 柱梁接合部に接続されるS梁の段差・偏芯に対応可能
- ⑤ 柱梁接合部内のS梁ウェブに設置するダブラープレートによる補強対応が可能
- ⑥ ブレース付きラーメン構造に対応可能
3.今後の展開
階高が高く大スパン架構の商業施設・物流施設や病院・事務所ビル・複数階の工場などの建物に積極的に採用し、鋼材納期を含む工期や建築コストの改善に活用していきます。